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/tachiha/ - たちは板κ

リレー小説用
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b08c2db0 No.3909

1241db56 No.3910

神様、ざまぁ見やがれ。
猫の俺(中身:元・天界のトラブルメーカー)は、アイドルの唇を狙う。
天界追放? 痛くも痒くもないね!
「まったく、あの頑固ジジイめ……」
俺ことキヨヒコは、死んだあとも天界でやりたい放題の限りを尽くしていた。
神様の秘蔵の神酒を勝手に飲み干し、天使たちの羽をおもしろ半分でむしり、挙句の果てには天界のシステムをハッキングして雲の色をピンク色に染め変えてやった。
その結果――。
「お前のような不届き者は、下界で畜生として泥水をすするがよい!」
激怒した神様の手によって、俺は現世へと叩き落とされた。
しかも、転生させられた肉体は「野良猫の赤ん坊」。
それも、お腹が真っ白で背中に茶色と黒のブチがある、お世辞にも強そうとは言えない三毛猫だ。
だが、あの間抜けな神様は、致命的な見落としをしていた。
俺が天界にいた頃から隠し持っていた、とっておきのチート能力――。
【接吻憑依(キス・ジャック)】
相手にキスをすることで、その肉体に俺の意識を丸ごと転移(憑依)させることができる。
体を好き勝手に操れるのはもちろん、脳内に眠るすべての記憶を覗き見ることだって思いのままだ。
「 神様、お前が俺にくれたのは『最弱の猫の体』じゃない。
誰もが油断して近づいてくる『最強のフリーパス』だ!」
このあざとい子猫の姿を使って人間に近づき、唇を奪い、次から次へと魅力的な人間を渡り歩いてやる。
そうすれば、天界にいた頃よりも何倍も刺激的で、最高に楽しい人生を謳歌できるに決まっている。
ターゲット補足。いざ、秘密の花園へ!
そんな俺が、転生初日に目をつけた「最初の標的」――。

1241db56 No.3911

それは、現在日本中で爆発的な人気を誇る5人組アイドルグループ『ルミナス☆キス』。
今、俺はテレビ局の厳重なセキュリティをすり抜け(なんせ、ただの迷い込んだ子猫だから誰も止めない)、彼女たちの楽屋のドアの隙間に忍び込んでいた。
ガラリ、と音を立てずに隙間から中を覗き込む。
「ふにゃ〜、疲れたぁ……。今日の衣装、ちょっと胸元きつくない?」
「ちょっと、美羽(みう)! まだ着替えの途中なんだから、はしたないよ!」
そこは、まさに男の妄想を具現化したような秘密の花園だった。
華やかな衣装、漂う甘い香水と女の子の香り、そして何より――テレビで見せる完璧な姿とは違う、無防備なプライベートの表情。
「よし、ターゲット決定だ」
俺の目がキラーンと光る。
狙うは、グループの圧倒的センターであり、全人類の妹と称される超絶美少女、『一ノ瀬 ゆあ』。
サラサラの黒髪ツインテールに、吸い込まれそうな大きな瞳。
今もソファに寝転んで、スマホをいじりながら生足をパタパタと動かしている。
「あの唇、いただきますか」
あざとさマックスで行こう
「にゃ、にゃ〜〜〜〜ん……♡(震え声)」
俺は、これ以上ないほど「守ってあげたくなる弱々しい子猫」を演出。
おぼつかない足取りで、わざとらしく畳まれたタオルの山から転げ落ちてみせた。
「きゃっ!? な、なに今の音!?」
一番に反応したのは、やはりターゲットのゆあだった。
彼女が視線を落とし、俺と目が合う。
「……えっ? うそ、うそでしょ……? こ、子猫ぉお!!?」
「釣れた」と、俺は心の中でニヤリと笑う。
「ちょっとみんな見て! すっごいちっちゃい三毛猫ちゃんがいる! 超かわいい!!」
「ええっ!? どこから入ってきたの!?」
一瞬にして、楽屋のアイドルたちが俺を取り囲む。
群がる美少女たち。
天国は天界にあるんじゃない、この楽屋にあったんだ。
「おいで、怖くないよ〜」
ゆあがしゃがみ込み、両手を優しく差し出してくる。
俺は怯えるフリをして、彼女の細い指先にツンツンと鼻先を寄せた。
「きゃはは! くすぐったい! ねぇ、抱っこしてもいい?」
「にゃ〜ん(いいぞ、どんどん抱け)」
ゆあが俺の小さな体をそっと両手で包み込み、胸元に引き寄せる。
……おいおい、素晴らしい柔らかさだな。
猫の肉球並みに柔らかいぞ。
「うわぁ、あったかい。ねぇ美羽、この子、連れて帰っちゃダメかな?」
「ダメに決まってるでしょ、事務所に怒られるよ。でも……本当にぬいぐるみみたいで可愛い」
アイドルたちに囲まれ、なで回され、天国のような心地よさに浸る。
だが、俺の目的はモフられることじゃない。
抱き上げられた俺の顔は、今、ゆあの顔のすぐ目の前にある。
メイクの甘い香りと、彼女の吐息がダイレクトに伝わってくる距離。
「よし……それじゃあ、極上のアイドル人生、ちょっとだけ体験させてもらうとしますか!」
俺は甘えるように首を傾げ、ゆあのピンク色の唇めがけて、思いっきり飛び込んだ――。

a14bc224 No.3913

「ん、むぅ……っ!?」
甘い、イチゴのリップクリームの香りが鼻腔をくすぐる。
だが、その瞬間、俺の脳内センサーが激しくアラートを鳴らした。
――あれ? ターゲットのゆあって、こんなに背が高かったっけ?
「きゃっ!? な、奈緒!?」
「ええっ!? 奈緒ちゃん、いきなり何するの!?」
周りの驚愕の声を聞きながら、俺の意識は急速に猫の体から引き剥がされ、別の『器』へと吸い込まれていく。
視界がグワリと歪み、次の瞬間、俺が見下ろしていたのは――さっきまで俺を抱っこしていたゆあの、きょとんとした驚き顔だった。
「ふぇ……? 奈緒ちゃん、どうして急に、その子猫ちゃんにキスなんて……」
どうやら俺が飛び込んだ瞬間、ゆあの隣にいたメンバーが、あざとい子猫を独り占めさせまいと顔を突っ込んできたらしい。
その結果、俺の唇はゆあではなく、割り込んできた彼女の唇とガッツリ重なってしまったのだ。
俺はとっさに、乗っ取ったばかりの頭脳から『彼女』の記憶を検索する。
名前:鳥坂 奈緒(とりさか なお)
キャラ:グループ最年長。黒髪ロングのストレートヘア、おしとやかで清楚な「みんなのお姉さん」担当。ファンからの愛称は「聖母奈緒」。趣味は読書と紅茶。
「……ま、マジか。おしとやか清楚系美女に憑依しちまった……!」
だが、驚いている暇はない。
今、俺(中身:キヨヒコ、外見:鳥坂奈緒)の前には、ぽかんとした顔のゆあと、腕の中でぐったりと眠りについた三毛猫(俺の抜け殻)がいる。
【接吻憑依】が発動したため、俺の猫の体は一時的に仮死状態(深い眠り)に入っているのだ。
「あ、あら……? 私、どうして急にこんなことを……」
俺は即座に『鳥坂奈緒』の記憶と喋り方をトレースし、頬を少し赤らめて、おっとりとした清楚な声を演じた。
両手を頬に当て、恥ずかしそうに視線を泳がせる。
「ごめんなさい、ゆあちゃん。この子が、あまりにも愛らしくて……気がついたら、お口に吸い付いてしまって……。おほほ、お恥ずかしいところを見せてしまいましたわ」
「え、あ、ううん! 奈緒ちゃんがそんなに情熱的になるなんて珍しいから、びっくりしちゃっただけ!」
ゆあは純粋な目で納得してくれた。チョロい。
美羽も「奈緒ちゃんも猫には勝てなかったんだね」とクスクス笑っている。
「ふぅ、セーフ……」
俺は心の中でガッツポーズを決めた。
いや、待てよ? ゆあを狙い損ねたのは誤算だったが、この『鳥坂奈緒』のスペック、めちゃくちゃ高くないか?
鏡に映る自分(奈緒)の姿をこっそり盗み見る。
透き通るような白い肌。
切れ長で知的ながらも、どこか憂いを帯びた瞳。
そして、清楚系という割には、衣装の上からでもハッキリと分かる、抜群のプロポーション。
「ほう……おしとやかお姉さん、いいじゃないか。しかも記憶を覗くと……ファン向けには『お休みはお家でハーブティーを淹れて読書をしています』とか言いつつ、実際は家でカップ麺食べながら激辛おつまみでビール飲んでるな? 面白い裏表だ」
この清楚な仮面を被ったまま、アイドルとしての特権をしゃぶり尽くしてやる。
まずは、この可愛いメンバーたちと合法的にイチャイチャすることから始めよう。
「ねぇ、ゆあちゃん。少し疲れちゃったから……お膝、貸してくれないかしら?」
俺は奈緒の極上の微笑みを浮かべ、ゆあに甘えるようにすり寄った。
「ええっ!? 奈緒ちゃんが甘えてくるなんて、今日のご褒美すぎるよぉ! はい、どうぞっ!」
「ありがとう、ふふ……」
ゆあの柔らかい太ももに頭を乗せ、膝枕を堪能する。
うん、猫の体も良かったが、女の子同士のスキンシップはまた格別だ。
――神様、見てるか?
お前が猫に落としてくれたおかげで、俺は今、超人気アイドルの体を乗っ取って、楽屋でハーレムを満喫してるぞ。
「さて、次はどんな楽しいことをして遊ぼうかねえ……?」
清楚系アイドル『鳥坂奈緒』の中身になった俺は、ゆあの膝の上で、悪魔のような笑みを噛み殺していた。

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俺の能力である【接吻憑依(キス・ジャック)】り改めて言うが、相手にキスをすることで、その肉体に俺の意識を丸ごと転移(憑依)させることができる。当然と言えば当然だが相手が何らかの方法で無理矢理キスをしたとしても強制的に転移(憑依)する訳では無い。あくまで転移(憑依)するかどうかは俺が任意で決めるのだ。もしも寝ている間にキスをされて目を開けたりしたら別の身体になっているー!みたいなトラブルは起こらないという訳だ。

まぁ、現時点では5人組アイドルグループ『ルミナス☆キス』の中から百合を堪能する事が目的だ。アイドルなので男性との恋愛が厳禁なのでスキャンダルだとか凄く面倒だし、今の所は女同士でのやり取りを優先する予定だ。男とのキスは考えたくも無いと言うか……やはり、女の肉体で居たい気持ちが大きい。暫くは様子を見て夜の時間帯になってからが本番だ。寝ている間にキスをして転移(憑依)するチャンスがきっと訪れる。

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「ふふ、やっぱり楽屋のソファは落ち着きますわね……」
ゆあの膝枕を堪能しながら、俺(見た目:鳥坂奈緒)は心の中で自分の能力の仕様を再確認していた。
【接吻憑依(キス・ジャック)】の最大の強みは、発動の主導権が完全に俺側にあるということだ。
相手から無理やりキスされようが、事故で唇が触れ合おうが、俺が「発動する」と意図しなければ憑依は起きない。
つまり、寝ている間に誰かにキスされて勝手に体が入れ替わっていた、なんてお間抜けなトラブルとは無縁なのだ。完全に俺の任意コマンド。
神様、マジで神機能をありがとうな。
そして今の俺の目的はひとつ。
人気アイドルグループ『ルミナス☆キス』の真っ只中で、最高の百合展開を心ゆくまで堪能すること!
男の姿でアイドルに手を出せばスキャンダルだので炎上まっしぐらだが、女同士ならただの「仲良しなメンバー」で済む。
それに何より……一度この極上の女子の体(しかも清楚系トップアイドル)を味わっちまったら、おいそれと男の体に戻る気なんて失せるってもんだ。男とのキスなんて金をもらってもお断りだしな。
「ねぇ奈緒ちゃん、今日の奈緒ちゃん、なんだかいつもより甘えん坊で可愛い……!」
「あら、ゆあちゃん。私だってたまには、可愛い妹に甘えたくなる夜……じゃなくて、日もありますわ」
ゆあが嬉しそうに俺の髪を撫でてくる。指通り滑らかな黒髪ロングの感触が、脳内に直接快感として伝わってきた。
最高かよ。
「さあみんな! リハの時間だよ! 準備して!」
マネージャーの呼び声で、楽屋がにわかに騒がしくなる。
俺は奈緒の記憶を素早く検索し、今日のスケジュールとパフォーマンスの立ち位置を完璧に把握した。
脳のメモリを覗けるのは本当に便利だ。
完璧な「聖母奈緒」を演じきり、キレッキレのダンスと天使の歌声でリハーサルも本番のライブも難なくクリアしてみせた。
ステージの上で歓声を浴びる感覚も、なかなか悪くない。
そして――ついに待ちに望んだ「夜」がやってきた。
カツン、と静かな音が響くホテルの廊下。
今夜は地方遠征のため、メンバー全員が同じ高級ホテルの同じフロアに泊まっている。
時刻は深夜1時。
俺は奈緒のシルクのパジャマに身を包み、忍び足で部屋を抜け出した。
「ふふふ……昼間は奈緒の体でハーレムを味わったが、本番はここからだ」
目的の部屋の前に立ち、奈緒の記憶から手に入れた合鍵(という名の予備カードキー)を静かにかざす。
ピッという電子音とともに、ドアがゆっくりと開いた。
部屋の中は薄暗く、静かな寝息だけが聞こえてくる。
ベッドに近づくと、そこには昼間俺に膝枕をしてくれたセンター、一ノ瀬ゆあが、無防備な顔でスースーと眠っていた。
掛け布団を蹴飛ばし、薄手のルームウェアから白い太ももが覗いている。
「無防備すぎるだろ、一ノ瀬さんよ……」
俺はベッドの脇にしゃがみ込み、じっとゆあの寝顔を見つめる。
昼間は奈緒として膝枕をしてもらったが、今度はゆあの体を乗っ取って、奈緒(俺の抜け殻)に甘えに行くのもアリだし、あるいはゆあとして別のメンバーの部屋に忍び込むのも捨てがたい。
「寝ている間にキスをして転移(憑依)するチャンス……狙い通りだ」
俺はそっと顔を近づけ、ゆあの桜色の唇との距離を詰めていく。
甘い吐息が触れ合う距離。
あとは俺が「発動」を意識しながら唇を重ねるだけで、俺は『全人類の妹』一ノ瀬ゆあになれる。
さて、次はどんな夢のような百合劇場の幕を開けてやろうか――。
俺はくすりと意地悪く微笑むと、静かに目を閉じるゆあの唇へと、自分の唇を重ね合わせた。



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