[ futaba / tachiha / aiba / honba / aoba ] [ main / recent post ]

/tachiha/ - たちは板κ

リレー小説用
Name
Options
Subject
Comment
File
Password (For file deletion.)

File: 1791757549250.png (1.96 MB, 768x1280, 3jsiah17.png)

919d2245 No.4739

8f3cbfe1 No.4996

「……なんでこうなったんだよ!」

青く澄み切った海、照りつける太陽、そしてどこからともなく聞こえる楽しげな波の音。

ここは誰もがうらやむ夏のビーチ。

だが、俺――いや、今の俺の状況は、あらゆる意味で地獄だった。

視界の端に映る、きらめく金髪のツインテール。
そして、胸元にふわりと揺れるフリルが特徴的な、大人っぽい紺色の水着。

鏡(スマホの画面)を見たときの衝撃を、俺は一生忘れないだろう。

そこには、どう見ても「守ってあげたくなるような美少女」と化した自分の姿があったからだ。

ことの発端は、昨夜のバカな友人たちとの宅飲みだった。
ゲームの罰ゲームで「怪しげな新商品のジュース(中身は謎の性転換薬)」一気飲みという、悪ふざけの極みみたいなノリに負けた結果がこれだ。

翌朝起きたら骨格から声からすべてが女になっており、友人のヤローどもからは「せっかくの美女なんだから、海岸でナンパ待ちして男漁りしてこいよ!」という悪魔のような指令と共に、この水着を無理やり着せられて砂浜に放り出されたのである。

「ふざけんなよ……俺は男だぞ! 男なんだからな!」

ぶつぶつと文句を垂れながらも、俺はそっと自分の胸元を触る。

……なんだこれ、めちゃくちゃ柔らかいし、重みがある。

というか、このフリル付きの水着、自分の意思とは裏腹に妙に体にフィットしていて、スタイルが際立っている気がする。

「はあ……。こんな格好で突っ立ってて、本当に男を引っ掛けられるわけ……いや、待てよ?」

ふと、俺の中で悪魔の知恵が囁いた。
――もし、この姿で本当にナンパされたらどうなる? 男の視線を浴びて、「可愛い」なんて言われたら、俺の男としての尊厳はどうなってしまうんだ? いや、でも待て、ちょっと興味本位で……。

「だれか、ひっかけてくれないかな……なんて、思ってねーよ!!」

顔を真っ赤に染めながら、俺はツインテールをバサリと揺らし、砂浜の波打ち際でわざとらしくじっと立ち尽くした。

8f3cbfe1 No.4997

青い海をバックに、潤んだ瞳で上目遣いに遠くを見つめる。

――我ながら、完璧すぎる「ナンパ待ちのポーズ」だった。

「……あ、やべ。なんかこっちに向かってチャラい男二人組が歩いてくるんだけど……!」

夏の陽炎の向こうから、明らかに狙いすましたような視線を送ってくる黒い影が近づいてくる。

俺の運命やいかに――!?

da06bd5f No.5035

と、その時だった。俺を背にかばうようにして誰かが横から助太刀してきてくれた。助太刀してきてくれた誰かの顔をまともに見ることはできない。それくらい、今の俺の心臓の音は高鳴っていた。



[Return][Go to top] Catalog [Post a Reply]
Delete Post [ ]
[ futaba / tachiha / aiba / honba / aoba ] [ main / recent post ]