目が覚めたとき布団の上だった、腕を上げて額に当ててみる。長い銀髪が指に絡む。
胸のあたりが妙に重い。白い布がほとんど支えきれていないほど豊かに膨らんでいた。赤い紐がくっきりと食い込んでいる。肌はどこまでも滑らかで艶めいている。
そして下半身。
白く長い蛇の胴体が布団の上で優しくうねっていた。鱗は細かく柔らかい。腰から下は完全に蛇だ。
「……これ、オレ……?この体で、明日まで過ごすことになるのか……」
銀髪が頰にかかり、白い衣の隙間から溢れる胸の重みが、呼吸のたびにわずかに揺れる。腰から下の白く長い蛇の胴体は、触れば指が沈むほど柔らかく、自分のものとは思えない感触だ。
「……蛇神を鎮めるための巫女」
神社の者にそう説明された気がする。この姿のときは境内から出られない。
「嘘だ……こんなの、おかしい……! 俺は男だったはずなのに……!」
そのとき、本殿の入り口で静かな声がした。
「おや、目覚めましたか」
神主が穏やかな顔で立っていた。驚くオレを見て、彼はむしろ目を細めて微笑む。
「素晴らしい……本当に素晴らしいです」
「え……?」
「下半身が、完全に蛇になられたのですね。身体のほんの一部が変化する程度ならよくあることですが……腰から下すべてが蛇神様の御姿になるなど、極めて稀です」
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