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/tachiha/ - たちは板κ

リレー小説用
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15a41964 No.4447[Reply]



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2f8f7be6 No.4446[Reply]



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8a537b07 No.4291[Reply]

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23df34ea No.4371

ベッドに倒れ込んだ俺は、すぐさま起き上がり、部屋の隅にある大きな姿見の前へと移動した。
床にへたり込み、鏡の中の自分と真正面から向き合う。
記憶によれば、普段の凛はいつも部屋の明かりを落とし、目を閉じて、今をときめく人気のイケメン俳優を甘くイメージしながら、この密やかな行為を楽しんでいたらしい。
真面目な彼女らしい、どこか乙女チックで可愛らしい秘密だ。
「……だけど、今日の俺は違う」
俺は手にしたローターのスイッチを入れた。
ヴンッ、と心地よい振動音が静かな部屋に響く。
こんなにも極上の『オカズ』が目の前にあるというのに、わざわざ見ず知らずの男の顔を思い浮かべるなんて勿体ないにもほどがある。
淡いピンクのレース越しに、振動する先端をそっと押し当てる。
いきなり強い刺激を与えるのではなく、あくまで焦らすように、丁寧に。
押し当てる角度を変えながら、ねっちりとした執拗な刺激をじっくりと与えていく。
「んっ……ぁ、ああっ……んんっ……」
静かな部屋に、甘く色っぽい喘ぎ声がこぼれ落ちた。
自分で出しているはずなのに、耳に届くその声は信じられないほど愛らしく、そして淫らだ。
声を聞くたびに、さらに体の奥底がキュンと締め付けられる。
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23df34ea No.4374

火照った体からじわりと滲む汗を手のひらで拭いながら、俺はふうっと長く、甘い息を吐き出した。
「さすがに汗だくだな。お風呂にするか」
火照りを冷ますため、そして先ほどの甘美な行為の余韻を洗い流すために、俺はクローゼットへと向かった。
開け放たれた扉の中で、いくつものランジェリーが並んでいる。
その中から記憶を手繰り寄せ、奥のほうにひっそりとしまい込まれていた一つの下着セットを引っ張り出した。
それは、純白のレースがふんだんにあしらわれた、ひたすらに「可愛らしさ」を強調したデザインだった。
凛の記憶が教えてくれる。
この下着は、デザインに一目惚れして買ったものの、「26歳のクールな自分には、少し乙女チックすぎて年齢に合わない」と気恥ずかしくなり、ほとんど使用されずにお蔵入りになっていたものらしい。

「もったいない。こんな清楚で可愛い下着、男のロマンの塊じゃないか。普段クールな女が、家ではこんな可愛らしい下着をつけてるなんて……ギャップ萌えの極みだろ」
俺は躊躇なくその白のレース下着を手に取り、嬉々として脱衣所へと向かった。
服を完全に脱ぎ捨て、バスルームのドアを開ける。
シャワーのハンドルをひねると、勢いよく温かいお湯が降り注いできた。
「あぁ……気持ちいい……」
頭から温かいシャワーを浴びると、今日一日の緊張や疲れがふわりと解けていく。
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403d2fa6 No.4439

翌朝、目覚まし時計が鳴る前に目を覚ました。
カーテンの隙間から差し込む朝日に照らされ、ベッドの上でうーんと大きく背伸びをする。
指先からつま先までしなやかに伸びる肉体の感覚。
胸元にまとった純白のレースが肌をかすめ、昨日味わった甘美な熱の残り香を微かに思い出させた。
「ふぁ……さてと、今日もデキる女・結城凛のスタートだな」
ベッドから抜け出し、洗面所で完璧なオフィスメイクを施した俺は、クローゼットの前で今日の勝負服(コーディネート)を選び始めた。
昨日はフェミニンなタイトスカートだったが、凛のワードローブには洗練されたパンツスタイルも豊富に揃っている。
「今日はこれにするか」
手に取ったのは、上質な生地のネイビーのテーパードパンツと、とろみ感のある白のブラウス。
パンツスタイルは腰からヒップ、そして太ももへと続く美しいボディラインが露骨に出る。
今朝選んだ薄手のシームレスなランジェリーをつけ、パンツに足を通すと、すっと脚が長く見え、引き締まったヒップの形が見事に浮き彫りになった。
姿見の前に立ち、くるりと一回転する。
昨日までの可憐な雰囲気とは打って変わり、そこには知的でスタイリッシュなキャリアウーマンが立っていた。ハイヒールを履けば、足長効果は抜群だ。
「よし、クールビューティーな凛ちゃんも最高に様になってるな」
自画自賛しながら部屋を出て、爽やかな朝の風を切って駅へと向かった。
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403d2fa6 No.4440

自分が仕掛けた手応えの残像と、目の前の完璧な美女。
その二つが脳内で激しく交錯し、混乱と欲望で頭がいっぱいになっているのだろう。
だが、俺が振り向くわけがない。
(惜しかったな、本体。全部お前の思い通り……とはいかないのが、この作戦の面白いところなんだよ)
ICカードを改札にタッチし、振り返ることもなくエスカレーターへと向かう。
背中に突き刺さる本体の視線は、悔しさと焦燥感、そして美女への情けない欲望が混ざり合った、実に無様なものだった。
電車に乗り込み、窓ガラスに映る自分を見つめる。
ネイビーのパンツスーツを着こなした完璧な美女が、ガラス越しに薄く不敵な笑みを浮かべていた。
(悪いな、本体。お前が指をくわえて指を指してる間に、俺はこの体で『結城凛』としての最高の一日を楽しんでくるぜ)
ドアが閉まり、電車が滑り出す。
本体を完全に置き去りにした優越感に浸りながら、俺は今日始める新しい業務へと意識を向けた。

9fa6ee49 No.4445

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2ef08a71 No.4132[Reply]

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f019d031 No.4401

どうやら、朝のお見合いの噂が全庁内に光の速さで広まった結果、「他の男(見合い相手)に取られる前に!」と血迷った男たちが、一斉に決起してしまったらしい。
絶世の美女(相良陽菜)の引力、恐るべし。というか大迷惑である。
しかし、ここでパニックになって逃げ出しては、余計に事を荒立てるかもしれない。
私は小さく深呼吸をすると、63年の人生で培ってきた『穏便に断りを入れる営業スマイル』を顔に張り付けた。
「私のために、わざわざお時間を割いていただき、本当にありがとうございます」
かわいい声で、深く、しとやかに一礼する。
それだけで、男たちの顔がパァァッと赤く染まった。
チョロい。
いや、この身体のバフが凄すぎるだけか。
「ですが……誠に申し訳ございません。今は新しい仕事に慣れることで精一杯でして、どなたかとお付き合いするという余裕が、私には全くないのです。本当に、ごめんなさい……」
一人ひとりの目を見つめ、眉を八の字に下げて、消え入りそうな声で丁寧に断りを入れていく。
相手のプライドを傷つけず、「あなたが悪いのではなく、私の都合なのです」と強調する、大人のクレーム対応(お断り編)である。
「そ、そんな……気にしないでください! こっちこそ急に困らせてすみません!」
「相良さんの真面目なところ、やっぱり素敵です……!」
「仕事、応援してますから!」
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f14303f3 No.4405

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b18ca344 No.4428

気がつけば、私の足は駅ビルの中にある華やかなランジェリーショップへと吸い込まれていた。
(な、なんでワシ、こんなフリフリでスケスケの布きれが並ぶ魔境に来てしまっとるんだ)
パステルカラーと魅惑的な黒レースがひしめき合う店内。
63年間の男人生において、絶対に立ち入ることのなかった女の園である。
しかし、私の右手は無意識のうちに、透けるようなワインレッドのセクシーなブラジャーをしっかりと握りしめていた。
理由は明白だ。
あのハイスペックイケメン・桐生さんからの『デートのお誘い』である。
(もしこのままデートに行って……あの熱烈なアプローチに流されて、万が一、いや億が一、ホテルなんてことになったら……。今穿いてるこの実用性重視の地味な綿パンツじゃ、ムードもクソもないのでは?)
待て待て待て! なにを想像しているんだワシは!
相手は男だぞ!? ワシも(元)男だ! なんで『抱かれる前提』で下着の心配をしてるんだ、このポンコツ脳みそは!
しかし、身体はすっかり乙女である。
イケメンに口説かれる恐怖と期待(?)で、無意識のうちに『勝負下着』を物色してしまっていたのだ。
「いらっしゃいませ! あら、お客様、そちらの商品気になりますか?」
「ひゃうっ!?」
不意に背後から声をかけられ、私は変な悲鳴を上げて飛び上がった。
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b18ca344 No.4429

「お客様、すごくスタイルが良いですから、胸元に少し抜け感があるデザインの方が、谷間が綺麗に見えて彼氏さんもドキッとするはずです! こちらの黒レースの新作なんていかがですか? 大人っぽくて、でもリボンのワンポイントがすごくセクシーで……」
「セッ!? い、いや、こんな布の面積が少ないやつ、心もとなくて風邪ひきますって!」
「もう、冗談がお上手ですね! あっ、そうだ! お客様の雰囲気なら、こっちの純白のランジェリーも捨てがたいです。清楚に見えて、実はバックスタイルが編み上げになっていて……彼が後ろの紐を解く時に、すっごく盛り上がるデザインなんです!」
「ひもを、と、解く!?」
脳内に、ベッドの上であの桐生さんが、熱っぽい瞳で私の背中の紐に手をかける映像がフラッシュバックする。
(アカンっ! 鼻血出そう……じゃなくて、気絶しそう!! ワシの貞操(?)が大ピンチすぎる!!)
「あ、あの! や、やっぱり今日は帰ります! 私にはまだ早すぎ――」
「ささっ、見るだけじゃわかりませんから! ぜひ試着室へ! おサイズもきちんと測り直しましょうね! お客様、パッと見でもかなりお胸があるので、ちゃんと寄せて上げればもっと凄いことになりますよ!」
「えっ? いや、ちょ、ちょっとお姉さん!? 背中押さないで!」
「さあさあ、どうぞどうぞ! こちらの新作3点、全部お持ちしますからね!」
ベテラン店員の鮮やかな手口と怒涛のトークに圧倒され、私は完全に逃げ場を失った。
抵抗する間もなく試着室のカーテンの奥へと押し込まれ、元・63歳のおじさんは、イケメンに抱かれる(かもしれない)ための魅惑の勝負下着選びへと強制連行されてしまったのだった。

3d7a5d46 No.4444

試着室という名の密室で、ワシは完全に店員のお姉さんの着せ替え人形と化していた。
黒の透け透けレース、清楚な純白フリル、さらには謎の紐だらけの布きれまで。
次々とカーテン越しに渡される下着を身に着けては、「素敵ですぅー!」と褒めちぎられるという羞恥プレイの連続である。
63年間の人生で、これほど精神をすり減らした時間は他にない。
「お客様、最後はこちらです! 当店が誇る『サルート』の新作、アプリコットピンクのセットです! お客様の白いお肌に絶対似合いますから!」
渡されたのは、息を呑むほど美しい花の刺繍が施された、華やかで少し際どいピンク色のランジェリーだった。
値段のタグを見て一瞬目玉が飛び出そうになったが、もはや抗う気力もなく身に着ける。
「はーい、着られましたかー? それでは、最高にスタイルが良くなる『正しい下着の着け方』をレクチャーしますね! 失礼しまーす!」
「えっ? ちょ、ちょっと待っ――ひゃうっ!?」
断る間もなくカーテンがシャッと開き、満面の笑みを浮かべた店員さんが狭い試着室へと突入してきた。
「まずはショーツからです! ただ穿くだけじゃダメなんですよ。太ももと垂れ下がったお尻のお肉を、こうして……下から全部ショーツの中に持ち上げて収めるんです!」
「ひやぁぁぁぁっ!? お、お姉さん、手がっ、手がダイレクトにワシの尻にっ……!」
背後に回った店員さんの両手が、私の太ももの裏からお尻にかけてのお肉をガシッと掴み、グイッと上に向かって押し上げてショーツの中へ収納していく。
プロの容赦ない手つきに、元・初老のおっさんは変な声を出してビクンビクンと跳ねてしまう。
「はい、次はお胸ですね! 少し前かがみになってください。そうそう、その姿勢で……背中や脇に逃げてしまったお肉を、ぜーんぶ前のカップに掻き集めます! えいっ、えいっ!」
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0ceea64c No.4231[Reply]

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c81c1777 No.4363

「いらっしゃいませー……って、うそだろ……」
夕暮れ時、玄関の引き戸が開いた瞬間に俺の思考は完全に停止した。
ガラガラとキャリーケースを引いて入ってきたのは、ゼミの同級生である白石結衣だった。
大学では清楚なマドンナ的存在で、俺が陰ながら密かに片思いしていた女の子だ。そしてその隣には、ゼミの女子グループの面々。
(なんでここに!? いや、そういえばゼミ合宿の代わりに女子旅に行くって先週言ってたような)
俺はパニックになりかけ、咄嗟に割烹着の袖で顔を隠そうとした。
しかし、向こうは俺を「佐藤タカシ」だとは微塵も思っていない。
だって今の俺は、黒髪に青メッシュの可憐な温泉美少女「ちひろ」なのだから。
「すみません、今日予約していた白石です」
結衣ちゃんがフロントに歩み寄ってくる。
間近で見る彼女の顔に、心臓が跳ね上がった。
「あ、はい! 白石様ですね、お待ちしておりました……!」
裏返りそうになる声をなんとか必死に抑え、可愛い「ちひろ」の声を絞り出す。
「わあ……! すごく素敵なところ。……それに、お姉さんすっごく可愛い!」
結衣ちゃんは俺の顔をまじまじと見つめると、ぱあっと表情を輝かせた。
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c81c1777 No.4364

「え……気になってる男の子、ですか……?」
急展開すぎる恋バナの振りに、俺は正座した膝を思わずガクガクと震わせた。
結衣ちゃんは浴衣の袖を少し引っ張りながら、少し照れたように頬を赤らめている。
周りのゼミ女子たちも「えっ、結衣ついに告白!?」「誰誰!?」と大盛り上がりだ。
「うん。同じゼミの男の子なんだけどね……佐藤タカシくんっていうの」
(俺の名前キタァァァーーーー!!)
叫び出しそうな口を必死に手で押さえ、俺はなんとか「ちひろ」の顔を取り繕った。
「へ、へぇ〜! タカシさんですか! どんな人なんですか……?」
「うーん、見た目はパッとしないし、ちょっとドジだし、要領も良くないんだけど……」
いきなりのストレートパンチに、俺の心はズキリと痛む。
「あ、でもね!」
結衣ちゃんは慌てて手を振った。
「すごく優しいの。ゼミの資料作りで私が失敗した時も、黙って自分の分みたいに手伝ってくれたり、誰も気づかないような雑用をいつも一人でやってくれてたりして……。周囲をよく見てて、すごく温かい人なんだなって」
(結衣ちゃん……! 俺のそんなところまで見ててくれたのか……!)
胸が熱くなり、危うく目頭を押さえそうになる。
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c81c1777 No.4379

「……ちひろさんって、すごく人の良いところを見つけるのが上手なんだね」
結衣ちゃんが、心から愛おしそうな目で俺を見つめていた。
「なんだか、ちひろさんに『大丈夫』って言ってもらえたら、すごく勇気が出てきたな。私、この旅行から帰ったら、タカシくんにちゃんと気持ちを伝えてみようかな」
「え……?」
「温泉に来てよかった。ちひろさんのおかげだよ、ありがとう」
ふわりと咲くような結衣ちゃんの笑顔。
本来なら飛び上がって喜ぶべきシチュエーションだ。好きな女の子が、自分に告白しようと決意してくれたのだから。
……だが、今の俺はここにいる。
そして、旅行から帰ってもタカシは大学に存在しない(現在、絶賛・温泉宿で看板娘中)のだ。
(どうしよう……! このままじゃ、結衣ちゃんが大学に戻っても俺はいなくて、すれ違いの悲劇が生まれてしまう! 一刻も早く元の姿に戻らなきゃ!!)
「あの、結衣さん……! ちなみに、タカシさんがもし……もしですよ? 突然姿を消して、しばらく連絡が取れなくなったりしたら……どうします?」
「えっ? うーん……探すかな。だって、大切な人だもん」
まっすぐな瞳でそう答えられ、俺の胸はキュン死にしそうなほどのときめきと、焦燥感で破裂しそうだった。


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ad4519a8 No.4442

翌日の昼下がり。
結衣ちゃんたちのチェックアウト(連泊のため荷物は部屋に置いたまま)を見送り、怒涛の館内掃除と昼食対応を終えた俺は、フロントのソファーでぐったりと倒れ込んでいた。
「ちひろちゃん、ご苦労様。今日のお客さんもみんな笑顔で帰っていったよ」
女将さんが温かいほうじ茶を置いてくれる。
湯面を確かめると、ピンク色の光の粒が昨日よりもさらに増え、キラキラと眩しく輝いていた。
俺の奮闘(と必死のセルフ擁護)のおかげで、温泉の力は確実に戻ってきている。
「よく頑張ってくれたからねぇ、夕方の夕食準備までは自由時間にしてあげるよ。せっかくの温泉街なんだから、羽を伸ばしておいで」
「えっ、本当ですか!? やったぁぁ!」
テンションが上がった俺は、速攻で着替えに取りかかった。
あてがわれた私服(これまた女将さんが用意した、ちょっとレトロで可愛い花柄の浴衣)に身を包み、下駄をカラコロと鳴らしながら温泉街へと繰り出した。
湯けむりが立ち上る石畳の街並み。
香ばしい温泉煎餅の匂いや、温泉饅頭の蒸気が食欲をそそる。
「うお〜、男の時はこういう観光地に一人で来ても恥ずかしかったけど、今は堂々と食べ歩きできるぞ!」
そう思いながら、揚げ立ての温泉コロッケを頬張ろうとした——その時だった。
「あ、ちひろさん!」
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ad4519a8 No.4443

結衣ちゃんはそう言うと、浴衣のポケットからスマートフォンを取り出した。
「今から、メッセージ送ってみるね」
(ま、待ってくれぇぇぇ!!)
俺の脳内で警報が鳴り響く。
メッセージを送られたところで、俺のスマホは宿の部屋に置いてあるし、何より返信できるわけがない。
その瞬間。
「きゃっ!?」
足湯から上がろうとした結衣ちゃんが、濡れた石畳で足を滑らせた。
「危ない……!」
反射的に手が動いていた。
大学時代の運動神経をフル稼働させ、俺は結衣ちゃんの腰を抱き寄せるようにしてガッチリと受け止めた。
からん、と下駄が鳴り、二人の体が密着する。
俺の胸の中に、すっぽりと収まる結衣ちゃん。
「ふ、ふぅ……危なかったですね。怪我はありませんか?」
思わず男の時の癖で、少し低めの、イケメンっぽいトーンで囁いてしまった。
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029a0dfb No.4441[Reply]



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c9cdea5d No.3331[Reply]

1cde2329 No.3796

落ちそう………

fe10adc2 No.4325

視界に飛び込んできたのは、煌びやかなドレッサーのライトと、鏡に映る息をのむほど可憐な美少女の姿だった。
フリルが幾重にも重なった華やかなピンクのステージ衣装に、しなやかに背中を流れる黒髪、そして神秘的に輝く紫色の瞳。
どこからどう見ても、今をときめくトップアイドル――しかし俺の頭には、しがない男として生きてきた確かな記憶が残っていた。
満員電車に揺られ、疲れ果てて床についたはずの、あの泥のような日常だ。
だが混乱する意識を余所に、もう一つの膨大な記憶が脳裏に溢れ出してくる。激しいレッスンで流した汗の熱さ、何万人ものファンが叫ぶ歓声の振動、スポットライトを一身に浴びる震えるような高揚感。
歌の歌詞も、完璧なステップも、スタッフたちの顔すらも、すべて自分のこととして「分かって」しまうのだ。
「――私、本当にこの子になっちゃったのか……?」
胸元に手を当てると、衣装越しに小さく跳ねる鼓動が伝わってくる。
男だった俺の戸惑いと、アイドルである彼女のプロ意識が不思議なバランスで混ざり合い、胸の奥が熱くなった。
その時、控え室のドアが軽やかに叩かれる。
「本番5分前でーす! 準備はバッチリですか?」
モニターには、超満員の客席を埋め尽くす眩しいペンライトの海が映し出されていた。
男としての感覚を抱えながらも、俺の体は自然と完璧な営業スマイルを作り、ドレスの裾をキュッとつまんでみせる。
「はい、バッチリです! 行ってきます!」
鈴を転がすような自分の可愛らしい声に少し照れつつも、俺は高鳴る胸を抑えて、光り輝く夢のステージへと足を踏み出した。

4832b50b No.4361

まばゆい光の束と、地鳴りのような歓声を全身で浴びながら、私はステージの中央へと躍り出た。
男だった頃の自分は、人前に立つだけで心臓が口から飛び出そうになるほどの極度のアがり症だったはずだ。
それなのに今、胸を打つ鼓動はどこまでも心地よく、全身の細胞がこの瞬間を歓喜しているのが分かる。
アイドルの身体と精神が、恐怖を期待へと塗り替えてくれていた。
曲が始まった瞬間、一切の迷いなく身体が動き出す。
記憶を辿るまでもなくステップは滑らかで、喉からは鈴を転がすような透明感のある歌声が伸びやかに響き渡る。
頭で考えるよりも早く、指先の角度一つひとつまでが可憐なパフォーマンスを紡ぎ出していった。
「あ、これ……完全にいける!」
圧倒的な身体感覚への信頼からふっと心の余裕が生まれると、男としての悪戯心がふいに顔を出した。
アップのカメラがぐっと自分に寄ってきた絶妙なタイミングで、予定にはなかったバッチリと決めたウィンクを繰り出してみる。
次の瞬間、ドーム全体を揺らすほどの黄色い悲鳴と地鳴りのような歓声が爆発した。
モニターに映し出された己の破壊的な可愛さに、自分自身でさえ一瞬クラッとしそうになりながら、私は満足気な笑みを浮かべて次のステップへと軽やかに飛び出した。

4832b50b No.4373

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ba073cc3 No.4438

怒涛の本編が終わり、万雷の拍手と歓声を背に受けながら舞台袖へと引っ込むと、待機していたマネージャーが興奮で顔を真っ赤にして駆け寄ってきた。
「凄かったぞ! 特にサビのアドリブのウィンク、SNSのトレンドも配信のコメント欄も大爆発だ! 最高のファンサだよ!」
「ちょっとー! あんな可愛いアドリブ、リハーサルで聞いてないんだけど!? ずるい!」
駆け寄ってきたメンバーの少女たちが、汗ばんだ顔に弾けるような笑顔を浮かべて私の肩を揺さぶる。
男だった頃なら可愛い女の子たちにこんな至近距離で囲まれたらパニックになるところだが、今の私には彼女たちの誇らしげで愛おしい感情が痛いほど伝わってきた。
同じステージを駆け抜けてきた仲間としての絆が、胸の奥を温かく満たしていく。
その時、ドーム全体を揺らすほどの「アンコール!」のコールが、楽屋裏にまで雷鳴のように響き渡ってきた。会場の全員が、私たちの登場を今か今かと熱望している。
タオルで汗を拭い、アンコール用のライブTシャツの裾をキュッと結んで素早く衣装を整える。
鏡に映る自分の表情は、かつての冴えない男の面影など微塵もなく、誰よりも生き生きと輝いていた。
「みんな、待たせちゃってるね。最後の一曲まで、もっと夢中にさせちゃおう!」
掛け声とともに舞台袖で円陣を組み、気合の一声を上げて再び光の満ちるステージへ躍り出た。
イントロが流れた瞬間、歓声のボルテージは最高潮に達した。
ステージの端から端まで軽やかに駆け抜け、スタンドの奥まで届くように大きく手を振る。男の時には決して知ることのなかった、誰かの希望になれる圧倒的な快感と喜び。
「みんなー! 今日は最高の時間をありがとう! 大好きだよー!」
満面の笑みで叫びながら手をかざすと、視界いっぱいに広がるペンライトの海が一段と激しく揺れた。
スポットライトを一身に浴びながら、私はこのアイドルとして生きる新たな人生を、心から楽しんでいた。



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bf56fe8e No.3603[Reply]

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f4841e2b No.4109

「これを使え。……タブレットだ」
俺は震える手で愛用のタブレットを差し出した。
シキは「ふむ、これでお前の言う『服のデータ』を探せというわけだな」と頷き、俺の隣にちょこんと腰を下ろした。
……近い。あまりにも近い。
画面を覗き込むために彼女が体を寄せると、ふわりと甘い香りが鼻腔をくすぐった。
洗剤のような清潔感と、どこか花のような柔らかな残り香。
国民的アイドルの香水か、それとも彼女がスライムとして擬態する際に生成した成分なのか。
とにかく、男の理性を揺さぶるいい匂いだった。
「……で、どうやって操作するのだ? この光る板を叩けばいいのか?」
シキが尋ねながら、さらに距離を詰めてくる。
その瞬間、彼女の豊かな胸が俺の腕に柔らかく押し当てられた。
しかも、密着している太ももからは、アイドルの衣装越しに確かな体温と、驚くほど滑らかな肉の感触が伝わってくる。
(落ち着け、俺! 中身はさっきまで裏山にいたスライムだ。ただの液体が形を変えているだけだぞ)
心の中で必死にそう言い聞かせるが、右腕から伝わってくる胸の膨らみと、腰を寄せるたびに押し当てられる彼女のヒップの感触が、そんな理屈を根こそぎ破壊していく。
画面上の「検索窓」を指差しながら説明する俺の手元が、ガクガクと震えていた。
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86a4fdca No.4115

「これか、それともこれか……」
俺の動揺をよそに、シキは真剣な面持ちで画面をスワイプしていた。
彼女が候補として残したのは、二つのスタイル。ダボッとしたシルエットが可愛らしい『ゆったりとしたパーカーにミニパンツ』と、一枚でさらりと着こなす『シンプルなワンピース』だった。
「パーカーというのも捨てがたいな。人間の衣類とは実に興味深い……よし、まずはこれだ」
シキが選んだのは、清楚な白のノースリーブワンピースだった。
彼女がそう呟いた瞬間、光の粒がアイドルの衣装を包み込み、一瞬でシンプルなワンピースへと再構成されていく。
光が収まると、そこにいたのは先ほどまでのきらびやかなアイドルではなく、どこか儚げで素朴な雰囲気を纏った美少女だった。
引き締まったウエストから裾に向かって可憐に広がる生地。しかし、元の素材が良すぎるせいか、シンプルなワンピースだからこそ、彼女の豊満な胸のラインと、すらりと伸びた健康的で白い脚がより一層際立ってしまっていた。
「どうだ? これならお前も心臓を爆発させずに済むだろう」
「ぐっ、まあ、さっきよりは……マシ、かな」
視線の毒気は減ったものの、素材の暴力はそのままだ。
俺はゴクリと生唾を飲み込んだ。
「ふむ、衣服のデータ収集は一旦これでよいとして……次は食事だな!」
シキは満足そうに頷くと、再びタブレットに視線を落とした。
「人間が日常的に何を摂取しているのか、データを調べねば。お前の閲覧履歴や保存データから、この家の標準的な食事傾向を分析してみるぞ」
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af4d915d No.4172

「ちゃう、ちゃう! 全然ちゃうから! それは『食事』やなくて、もっと……その、スケベなやつなんだって!!」
パニックのあまり、なぜか出てもいないエセ関西弁で全力で否定する。
俺は慌ててシキの肩を押し戻そうとしたが、その手のひらにはワンピース越しに柔らかい感触が伝わってきて、さらに動揺が跳ね上がった。
「む? なぜ拒むのだ?」
シキは唇をぽかんと開けたまま、不思議そうに首を傾げた。
「写真を見る限り、雄の器官を口に含み、雌がそれを愛撫することで、互いに強い幸福感を得ているように見えたが……。人間の解剖学的データとしては正しいはずだぞ?」
「正しくない! いや、解剖学的には間違ってないかもしれないけど、それは日常の『ご飯』じゃなくて! 俺たちが口から食べるのは、米とか肉とかパンなの!」
「米……肉……パン……」
シキは目を瞬かせ、俺の必死すぎる表情とタブレットの画面を交互に見比べた。
やがて、彼女の頭の中でカチリと何かが噛み合ったらしく、「あぁ」と得心がいったように声を漏らした。
「なるほど。あれは単なる『性的欲のアクティビティ』であり、生命維持のためのカロリー摂取とは別物というわけか。失礼した、人間の複雑な生態を少々混同していたようだ」
「分かってくれたならよかったよ……本当に……」
俺はその場にガクッと崩れ落ち、胸を撫で下ろした。
命拾いした。
一瞬、本気で理性が吹き飛んで一線を越えてしまうところだった。
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0659d1fb No.4320

「っ……! 誘惑するな! 俺の理性を試すんじゃない!」
俺は必死の思いで顔を背け、ベッドから飛び退くように立ち上がった。
心臓が早鐘のように鳴り響き、全身から冷や汗が吹き出している。
耳元に残る甘い吐息の感触と、桃色の唇のイメージが頭から離れない。
「ふふっ、本当に人間とは素直ではないな。身体はあれほど分かりやすく反応しているというのに」
シキはクスッと可憐に笑うと、持ち上げていたワンピースの裾をゆっくりと下ろした。
からかうような瞳を輝かせながらも、深追いはせずに足を崩してベッドの上に座り直す。
どうやら、俺の限界ギリギリの反応を楽しんでいたらしい。
「まあよい。冗談はこのくらいにしておいてやろう。それで、本物の『食事』とやらはどこにあるのだ? 私はスライム故、必ずしも人間と同じように有機物を摂取する必要はないのだが……文化を学ぶ一環として、人間の『食べる』という行為を体験してみたい」
「あー、食事な。分かった、ちょっと待ってろ」
俺は荒い息を整えながらキッチンに向かい、冷蔵庫から手軽に食べられそうなものを探した。
取り出したのは、買い置きしてあったコンビニの焼き鮭おにぎりと、カップスープ。
部屋に戻り、テーブルの上におにぎりの袋を置くと、シキは興味津々な様子で身を乗り出してきた。
「これが『おにぎり』だ。米の中に具材が入っていて、海苔で巻いてある。まずはこのフィルムを剥がして……」
俺が手本を見せながらフィルムを引っ張ると、シキは真面目な顔でその手順を観察していた。
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b11d5b08 No.4437

夜の静寂が広がる午前二時。
俺は重い瞼を開いた。
夢と現実の狭間で、下半身に異常なまでの熱気を感じていたからだ。
ぬくぬくと温かいというレベルではない。
まるで濡れた熱帯雨林に股間を放り込まれたかのような、包み込まれるような熱と、ドロリとした粘着質な感触。
「……ん、ぁ……っ……」
微かに聞こえるのは、自室の暗闇には不釣り合いな、甘く可憐な喘ぎ声。
俺は息を呑み、ゆっくりと掛け布団をめくり上げた。
「――っ!?」
月光が差し込むベッドの足元で、信じられない光景が広がっていた。
そこにいたのは、昼間見せられた雑誌からそのまま飛び出してきたような、あの有名アイドルの水着姿だった。
清楚な白い水着の胸元からは豊かな膨らみが溢れかけ、彼女は俺の太ももの間に膝をつき、夢中で俺のペニスにしゃぶりついていた。
「んむッ……れろ、チュ、ジュル……ッ、んぁ……っ……」
「シ、シキ……!? お前、なにやって――」
「んぁっ……はぁ……起きたのか、相棒」
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ea2686c6 No.3364[Reply]

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9501742b No.4079

(よし、次はプラン②。ターゲットは『孤独な女子大生』、俺の姿は『イケメン風の男装女子』だ)
 俺は路地裏の奥で、再び魔力を練り上げた。
 先ほどの小柄で可愛らしい女子高生の姿から、骨格が少しシャープに変わり、身長もスッと伸びる。背中まであった髪はショートウルフに変化し、胸の膨らみはサラシを巻いたように平らに抑え込んだ。
 黒のスキニーパンツに、オーバーサイズの白シャツ。襟元を少し開け、シルバーの華奢なネックレスを覗かせる。
 スマホの画面に映ったのは、中性的でミステリアスな、いわゆる「王子様系」の美少女だった。
(完璧だ。前世で男だった俺の『理想のイケメンムーブ』と、サキュバスの女としての色気。この二つが合わされば、同性すらも狂わせる最強の兵器になる)
 俺は少し低く響くハスキーな声を出す練習を何度かしてから、近くの大学キャンパスへと足を踏み入れた。
 時刻は午前9時過ぎ。キャンパス内の図書館前は、1限目の講義に向かう学生たちで賑わっていた。
 そんな中、俺のサキュバスのレーダーが、強烈な「孤独」と「承認欲求」の匂いを放つ獲物を捉えた。
 大きな木の下のベンチ。分厚い専門書を抱え、周囲の楽しそうなグループから目を逸らすように俯いている、メガネをかけた大人しそうな女子大生。
 素材はすごくいいのに、自信のなさで全てを隠してしまっているタイプだ。
(……見つけた。あの子にしよう)
 俺は足音を立てずに彼女へ近づいた。
 タイミングを測るようにフェロモンを微量だけ放ちながら彼女の横を通り過ぎる。甘く、どこか懐かしいような香りに反応した彼女がビクッと肩を揺らし、その拍子に膝の上の専門書がバサリと地面に落ちた。
「あっ……」
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9501742b No.4081

しどろもどろになる彼女の隣に、俺は少しだけ距離を詰めて腰を下ろした。
「君、すごく可愛いのに……なんだか、寂しそうな顔してるね」
 前世の男だった頃なら、死んでも言えなかったキザなセリフ。だが、この「イケメン風の同性」という無敵のガワがあれば、その言葉は安いナンパではなく、心に寄り添う魔法の言葉に変わる。
「えっ……か、可愛くないです、私なんか……友達も、いないし……」
「そんなことないよ。俺は、君のことすごく綺麗だなって思ったよ」
 俺は自分のことをあえて「俺」と呼び(ボーイッシュ女子のフリとして完璧に機能する!)、彼女の震える手の上に、そっと自分の手を重ねた。
 ビクン、と彼女の体が跳ねる。だが、彼女は手を振り払わなかった。
「……こんな人が多いところじゃ、ゆっくり話もできないね。ねえ……二人だけの秘密の場所、行こっか?」
 俺は彼女の手を引き、有無を言わせぬリードで立ち上がらせた。
 向かったのは、キャンパスの端にある旧校舎の、普段は誰も来ない屋上へ続く階段の踊り場。
 重い防火扉が閉まると、そこは完全に外界から遮断された静寂の空間になった。
「あの、秘密の場所って……」
 不安と期待が入り交じった上目遣いで俺を見る彼女。
 俺は壁際まで彼女をゆっくりと追い詰め、両手で壁ドンをするような形で退路を塞いだ。
「ここなら、誰にも邪魔されないから」
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7072b876 No.4418

 重なり合った唇の隙間から、彼女の甘い、震えるような吐息が漏れた。
「んっ……ふぁ……ぁっ……」
 最初は触れるだけの、確認するようなバードキス。
だが、彼女が抵抗せずに俺のシャツの胸元をぎゅっと握りしめたのを合図に、俺は少しだけ顔を離し、ハスキーな声で囁いた。
「息、止まってるよ。もっと力抜いて……口、開けて?」
「あ……んっ……」
 俺の言葉と、至近距離から浴びせられる極甘のフェロモンに当てられ、彼女は催眠術にでもかかったように素直に唇を開いた。
その無防備な隙間へ、俺はすかさず自分の舌を滑り込ませる。
「ちゅ……んっ、れろ……っ」
「んぁ……っ! あ、はぁっ……んんっ……!」
 舌先が触れ合った瞬間、彼女の体がビクンと大きく跳ねた。
 男のガツガツした強引なキスとは違う。
 ゼリーのように柔らかく、どこまでも繊細な粘膜の感触。俺は彼女の怯えた舌を優しく迎え入れ、絡め取り、上顎を撫で上げるようにゆっくりと味わい尽くしていく。
(うわ、やばい。女の子の口の中って、こんなに甘いのか!? 佐藤くんやさっきの高校生みたいな『ガツンとくる肉の味』じゃない。まるで高級なフルーツの蜜を吸っているみたいだ!)
 ジュルッ、チュル……と、静寂の踊り場に、二人だけの卑猥な水音が響き渡る。
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7072b876 No.4419

 重ねた唇を一度も離すことなく、俺は空いた手を彼女の短いスカートの奥、薄い下着の中へと滑り込ませた。指先に触れた布地は、すでに彼女自身の溢れ出た愛液でぐっしょりと湿り、甘い熱を放っている。
「ん……っ、ちゅ……れろっ」
「ふぁ……んんっ!?」
 驚きに震える彼女の口内に深く舌を絡めながら、指先を濡れそぼった密腔へと、ゆっくりと滑り込ませた。ぬちゃり、と卑猥な水音が小さな踊り場に響き、彼女の身体が跳ね上がる。
「んちゅ……ぁ、声、漏れてるよ。すごく可愛い……」
 唇を塞いだまま指を深く押し進めると、彼女は塞がれた口から「んぅ、あ……っ!?」と可憐な悲鳴のような喘ぎ声を漏らした。息が詰まるほどの背徳的な快感に、彼女の華奢な背中が弓なりにしなり、俺のシャツの胸元をすがるように強く掴んでくる。
 俺は指を挿入したまま、もう一方の親指で彼女の蕾――クリトリスを、ゆっくりと丁寧に撫で回した。円を描くように、押し潰さないよう絶妙な力加減で優しく刺激を与えるたび、彼女の膣壁がキュッと俺の指を締め付けてくる。
(はぁ、たまらん。指先からダイレクトに、彼女の純粋な情動が流れ込んでくる……!)
 濃密なキスを継続しながらの丁寧な愛撫。同性だからこそわかる繊細なアプローチと、サキュバスのフェロモンの相乗効果で、彼女の防衛線は跡形もなく崩壊していた。
「んっ、は……ぁっ! あ、そこ……なに……っ、頭、真っ白になっちゃう……ぁんっ!」
 キスの合間にこぼれ出る喘ぎ声は、さっきまでの控えめな彼女からは想像もつかないほど甘く響いていた。彼女の全身から溢れ出す澄んだ生気が、俺の魔力と混ざり合い、身体の奥底から極上の充足感をもたらしていく。

ffa603e0 No.4436

「んぁっ、だめ、そんなの……っ! あ、あたま……おかしく、なるぅ!」
 深いキスで息を奪いながら、指の動きのピッチを少しずつ上げていく。
 愛液でぬかるんだ腔内をゆっくりと掻き回しながら、親指でピンと張り詰めた蕾を優しく、だが確実に追い詰めるように擦り上げた。
「んちゅ……ふふ、いいよ。全部忘れて、俺の中でいっちゃいな……」
「あ、ぁっ! いく、いっちゃうっ! お姉さんっ、あぁぁぁっ!!」
 彼女の身体が弓なりに弾け、俺の首に回された腕にぎゅっと力がこもる。
 女同士の、逃げ場のない甘く密やかな快楽。彼女の膣壁が俺の指をキュウキュウと締め付け、熱い愛液が指を濡らして溢れ出た。
 その瞬間、澄み切った清らかな生気の粒子が、指先と重なった唇から俺の体内へとドッと流れ込んでくる。
(くぅ〜っ! 男のガツンとくる力強い生気もいいけど、この果実みたいにピュアな女性のエネルギー、めちゃくちゃ身体に沁みわたる!)
 彼女が脱力して俺の胸にぐったりと体重を預けるのを受け止めながら、脳内でカウントの鐘が鳴る。
(女性だから+1点! これで累計11点! 男よりポイントは少ないけど、満足感と精神的な癒やしはハンパないな)
「はぁっ、はぁ……っ、私、どうしちゃったの……」
 真っ赤な顔で涙目を浮かべる彼女の額に、俺は優しくちゅっとキスを落とした。
「よく頑張ったね。すごく可愛かったよ」
「あぅ……っ」
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55513b87 No.4430[Reply]

af0f4a16 No.4435

「ねぇ、敏明、エッチな事しよう?」
俺はTSしてしまい高校を転校した先でできた恋人の敏明にそう言った。
敏明は俺が男だったことは知らないので、俺がこんな格好をして迫れば、敏明は、「穴が開いてれば竹輪とでも犯る。」と豪語する変態だから、一も二もなく即落ちした。
敏明が変態なら、俺もまた変態だ。俺は、もし女の子になったら、ヤリまくって稼ぎまくると豪語していた変態だったのだ。
だから。
破瓜の痛みにも耐えられた。
ヤリまくって稼ぎまくるのに、破瓜の痛みなんか気にしてられないからだ。まぁ、でも、ちょっとだけ涙が出て、その涙をペロペロされて幸せだったのは内緒だ。



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